Q5. 「卵巣機能の数値低下」は妊娠率に影響するの?
Q.検査で「卵巣機能の数値が低下している」と指摘されたのですが、 私の妊娠率は低いということでしょうか?
ある婦人科で「卵巣機能の数値が低下している」との結果が出ました。AHMという検査を受けえたのですが、1.3という数値です。
この数値だと、治療をしても妊娠は難しいということなのでしょうか? 夫は海外赴任中で、最低でもあと1年は帰国しません。妊娠に向けてのアドバイスをお願いします。
AHM1.3ならば、卵巣機能はかなり低下しています。妊娠を望むのであれば、一刻も早く不妊治療を受けるべきでしょう。
卵巣年齢は41歳。早急に治療を始めましょう卵巣にある原始卵胞の数が減ってくると、AHMは低下します。つまり、加齢とともにAHMは低下してくる、ということです。AHMの数値が約4.0であれば卵巣年齢は30歳、1.5であれば40歳とされています。
相談者様は1.3ということなので、実年齢を問わず卵巣年齢は41歳程度と推測します。現実問題、妊娠までに残された時間は多くありません。妊娠を望むのであれば、体外受精などの不妊治療を早急に受けたほうが良いでしょう。
ご主人不在なら精子凍結保存で治療も可能ですご主人が海外赴任中ということで、帰国の目途は最低でも1年後とのこと。もちろん不妊治療にはパートナーの精子が必要なので、何らかの形でご主人の行動を促さなければなりません。一刻も早い治療が必要な段階なので、一時帰国が可能であれば、ご主人にその旨を伝えてください。一時帰国した際にご主人の精子を凍結保存しておけば、その後ご主人がふたたび海外へ赴いても、奥様の通院だけで不妊治療を続けることができます。
1回の周期で約1,000個の卵子が消費されています月経がはじまる頃の女性の卵巣には、約20~30万個の卵子がストックされています。これらストックは、月経のたびに消費されます。ところで学校の授業では「毎月1個ずつ排卵される」と習ったと思いますが、実際には毎月約1000個の卵子が消費されていることを覚えておきましょう。
1000個の卵子のうち最も力強い卵胞へと成長した卵子が1個だけ排卵される、ということです。換算すれば、1日あたり30~40個の卵子が消費されていることになります。