Q4. 40歳から不妊治療を行なっても妊娠できる?
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Q.去年結婚し、現在40歳です。正直、今から不妊治療を行なっても妊娠できる確率は低いのでしょうか?
「昨年39歳のときに結婚し、今年40歳。今まで一度も結婚や出産のことなどを考えたことがなく、気が付いたらこの年になっていた、という流れです。
夫のためにも今から不妊治療にチャレンジしてみたいと思っているのですが、40歳での妊娠はかなり厳しいと聞くこともあります。正直なところ、今から不妊治療を行なっても子供を授かれる確率は低いのでしょうか?」
A.女性は30代後半から妊娠率がグッと下がります。妊娠を望むのであれば、一刻も早く不妊治療を。
妊娠率に最も大きな影響を与えるのは女性の年齢
晩婚化が進む現代日本では、40代に入ってから不妊治療をスタートするという例も増えてきています。しかしながら、妊娠率を最も大きく左右する要素は女性の年齢であるという現実も、しっかりと理解しておかなければなりません。
「閉経前ならば妊娠できる」という誤解も多く見られますが、実際には35歳を過ぎた時点から妊娠率は急激に下がります。不妊治療、たとえば体外受精の成功率は年齢が上がれば上がるほど、成功率は下がります。
30代前半で60~70%も妊娠する確率があるのに対し、40歳の場合は妊娠成功率は約10~30%だとされています。
https://www.sbc-ladies.com/column/taigaijyusei/711.html
加齢で妊娠率が下がる理由①「卵子の数が減る」
加齢にともなって妊娠率が下がる理由の一つが、排卵される卵子の数が減る、ということです。
卵子の数が減ってしまうということは、健康な受精卵に育つ卵子の絶対数も減ってしまうということ。そのため、当然ながら自然妊娠をする確率は下がります。また、たとえ不妊治療を受けたとしても、採卵できる卵子の数自体が少ないため妊娠率は下がってしまう、という現状があります。
加齢で妊娠率が下がる理由②「卵子の質が下がる」
加齢で妊娠率が下がるもう一つの理由が、卵子の質の低下です。女性の加齢と同様に、卵子にも年齢を重ねていきます。
卵子は年齢を重ねるほどに、ミトコンドリア機能や抗酸化能力などが低下。その結果、卵子は染色体に異常を起こし、着床しにくくなったり、胚の成長が止まったり、あるいは妊娠しても流産に至ったり、といったケースが多くなるのです。
受精卵が形成される際に染色体異常が起こる確率も母体年齢とともに高くなると言われています。「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」という厚生労働省よりデータによれば、40歳では染色体異常が起こる確率が9.4%に上るとされています。
https://gracebank.jp/egg-freezing-40yearsold/
45歳でも妊娠する女性タレントの真実何年かに一度、45歳を過ぎても元気な赤ちゃんを授かる女性タレントさんをテレビで目にすることがあります。これらの事例の中には、もちろん体外治療などの末でめでたく子宝を授かった例もあると思います。
しかし現実には、若い女性から卵子の提供を受けて妊娠に至ったというケースも少なくないようです。
人間の体の仕組み上、45歳という年齢では卵子も老化してしまい、健康的な妊娠に至ることが難しいのです。この現実を理解したうえで、一刻も早く妊娠の可能性を探るために不妊治療のカウンセリングを受けることをおすすめします。