Q3. クラミジア感染歴は不妊の原因になる?
Q.クラミジアの血液検査で陽性、粘液検査で陰性が出ました。不妊の原因になるのでしょうか?
「4年前にクラミジアに感染したのですが、1週間ほどで症状が治まったので、特に治療はしていませんでした。
最近改めてクラミジアの検査をしたところ、血液検査で陽性、粘液検査で陰性が出ましたが、まだ菌が体内に残っているということなのでしょうか?
またクラミジア感染歴は不妊の原因になるのでしょうか。」
A.粘液検査が陰性であれば、現在はクラミジアに感染していません。よって妊娠に影響はありません。
血液検査でわかるのは過去にクラミジアに感染したかどうかのみ
クラミジアの血液検査(抗体検査)でわかるのは、過去にクラミジアに感染したことがあるかどうかということのみです。これはクラミジアの抗体があれば、感染歴があると判明します。質問者様はクラミジアの陽性反応を心配されていますが、抗体があることが判明しただけなので、ご心配には及びません。
ただ、このクラミジア抗体検査は「いまクラミジアに感染しているか、いないか」を判別するものではないため、クラミジアの抗原検査が必要になります。尿・うがい液・膣分泌物・肛門分泌物などを用いて検査します。粘液検査というのは、抗原検査のことを指すものでしょう。こちらは陰性とのことなので、現在は体内に菌が残っていない状態です。よって妊娠には影響ありません。
粘液検査で陽性と出た場合には、速やかに治療を行わなければ、妊娠しにくくなることがあります。
クラミジアは、主に性交渉によって感染するため、奥様だけ治療をしても意味がありません。ご主人も一緒に抗生物質でクラミジアの治療をしていくことになります。
クラミジアを治療するための抗生物質については、妊娠に影響を及ぼさないタイプのものもあるので、安心してください。
なおクラミジア感染によって卵管に癒着が生じている場合には、腹腔鏡下手術によって癒着を解除するか、もしくは体外受精を選ぶことになります。